それいけ!食農探検隊
お米のふるさと田んぼ
お米のふるさと田んぼ
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ザクザク…。
稲刈 りももう少 しだ。 -
ザクザク…。それにしても
鎌 を使 う稲刈 りは大変 ですね。 -
もう
少 しよ。あぐりちゃんがおにぎりとお茶 の用意 をしてくれているわ。 -
そうだね。もうひと
踏 ん張 り。ザクザク…。よし、終 わり。 -
ボクも
終 わり。 -
後 は乾燥 させるためにこの木 に掛 けてと。 -
おにぎりとお
茶 を持 ってきましたー。 -
やったー。これが
楽 しみだったんだ。いただきまーす。 -
そんなにあわてなくても、たくさん
作 ったわよ。 -
うんうん、あぐりちゃんが
作 ったおにぎりは美味 しいねえ。 -
稲刈 りの後 のおにぎりは、どうしてこんなに美味 しいのかな? -
特 に汗 をかいた仕事 の後 の塩味 のおにぎりは美味 しいものよ。 -
美味 しいおにぎりの大元 のお米 を作 る農家 さんのご苦労 にも感謝 しよう。 -
農家 さんはお米 を育 てるためにどんなことをするんでしょうか? -
お
米 作 りは基本的 に1年 がかりのお仕事 。春 に水 のない田 んぼを耕 す田 おこしから始 まるの。 -
水 を入 れて行 う代 かきは田 んぼの表面 を平 らにする役 目 がある。同 じ時期 に行 われるあぜぬりは、泥 をあぜにぬりつけて田 んぼから水 が抜 けないようにするんだ。 -
そして、
田植 えですね。田植 えの後 はどんなことをされているんですか? -
夏 はきめ細 かい水 管理 と定期的 な草取 りを行 う。必要 なら肥料 をやったり、農薬 をまいたりするんだ。 -
秋 に実 って稲刈 りしたら、田 んぼでのお仕事 は春 までお休 みですね。 -
田 んぼでのお仕事 はまだあるわよ。次 の春 のためにもう一度 田 おこしするのよ。もっとも、秋 の田 おこしをやらない地域 もあるけれどね。 -
次 の春 まで植 えないのにまた田 おこしをするんですか? -
飛 び散 ったワラや切 り株 を土 にすき込 んですばやく肥料 にするんだ。 -
なぜ、ワラや
切 り株 をすき込 まないといけないんですか? -
ワラや
切 り株 は病気 や害虫 の発生 源 になることもあるから、すき込 みにはその予防 の意味 もある。稲刈 りの後 、水 を抜 いた田 んぼの土 は固 まっていることが多 いから、土 に空気 を入 れる意味 もあるね。 -
畑 では同 じ作物 を続 けて作 ってはいけないといわれているけれど、田 んぼでは毎年 お米作 りができるのはなぜですか? -
同 じ作物 を続 けて作 ることを連作 と言 うの。連作 すると作物 の育 ちが段々 悪 くなる、連作 障害 を起 こすことがあるの。 -
なぜ、
連作 障害 が起 こるんですか? -
よくいわれるのは「
多 く必要 な養分 が不足 する」「あまり使 わない余 った養分 が塩 になって表面 にふきだす」「病害虫 が増 える」などだ。 -
どうして、
田 んぼでは起 こらないんですか? -
「
川 や池 の水 が養分 を補 う」「余 った養分 を流 したり地下 にしみこませる」「空気 をさえぎって土 の中 の病害虫 をやっつける」からだといわれているの。日本 でのお米作 りの歴史 は3千年 ともいわれているし、お米 を作 り続 けていけることはすばらしいことね。
補足
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田 んぼは生産力 の大 きさや、災害 に対 する抵抗力 の強 さなど、その内 に秘 めるものは計 り知 れません。しかし、何 もしないで初 めから田 んぼだった場所 はありません。ご先祖 さまたちが苦労 して作 り、守 ってきたものです。わたしたちは田 んぼのすばらしさに感謝 しなくてはいけませんね。