それいけ!食農探検隊

  • それいけ!食農探検隊
  • #036

イチゴのしゅん

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イチゴのしゅん

  • キャラクター

    これより、(しょく)(のう)探検(たんけん)(たい)会議(かいぎ)開催(かいさい)する。今回(こんかい)議題(ぎだい)は?

  • キャラクター

    今回(こんかい)議題(ぎだい)は「イチゴの(しゅん)はいつですか」です。(はじ)めにイチゴの栄養(えいよう)効能(こうのう)についてあぐりちゃんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。イチゴはビタミンCが豊富(ほうふ)です。ビタミンCには(からだ)免疫(めんえき)機能(きのう)(たか)める効果(こうか)期待(きたい)できます。ビタミンC以外(いがい)では葉酸(ようさん)(おお)(ふく)まれています。

  • キャラクター

    イチゴはビタミンCが(おお)いのね。葉酸(ようさん)とはあまり()かない栄養(えいよう)だけれど、どんな(はたら)きをするの?

  • キャラクター

    すべての生物(せいぶつ)細胞(さいぼう)()()っています。細胞(さいぼう)分裂(ぶんれつ)()(かえ)して(おお)きくなります。葉酸(ようさん)細胞(さいぼう)分裂(ぶんれつ)には絶対(ぜったい)必要(ひつよう)栄養(えいよう)で、不足(ふそく)すると貧血(ひんけつ)になったりします。(とく)妊娠(にんしん)(ちゅう)のお(かあ)さんにはより(おお)くとるようにすすめられています。お(なか)(なか)(あか)ちゃんの(からだ)(つく)るために必要(ひつよう)だからです。

  • キャラクター

    (あか)ちゃんにも(かか)わる重要(じゅうよう)栄養(えいよう)なんだね。ところで、イチゴの(しゅん)はいつかね?

  • キャラクター

    イチゴは(あき)(ひる)時間(じかん)(みじか)くなることがきっかけで(はな)準備(じゅんび)します。そして、準備(じゅんび)ができてから(ふゆ)(さむ)さに()たらないと(はな)()かせません。日本(にほん)でハウスを使(つか)わないで(そだ)てると、イチゴは4(がつ)(はな)()かせて5(がつ)から6(がつ)(みの)ります。だから、イチゴの(しゅん)(はる)から初夏(しょか)にかけてとなります。以上(いじょう)です

  • キャラクター

    クリスマスケーキの影響(えいきょう)からか、(ふゆ)だと(おも)うひとも(おお)そうだね。一度(いちど)基本(きほん)から調(しら)べないとね。(つぎ)報告(ほうこく)は?

  • キャラクター

    (つづ)いて、イチゴの歴史(れきし)についていっとくんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。イチゴはバラ()(ぞく)し、平安時代(へいあんじだい)()かれた「枕草子(まくらのそうし)」にも記録(きろく)されています。日本(にほん)でも自然(しぜん)()えていたものを()べていました。ただし、現在(げんざい)日本(にほん)世界(せかい)流通(りゅうつう)しているほとんどのイチゴはオランダイチゴと()ばれるもので、日本(にほん)には江戸時代(えどじだい)()わりにオランダから(つた)わったとされています。()(みの)るものではないので、生産(せいさん)する立場(たちば)からは野菜(やさい)として(あつか)われています。

  • キャラクター

    野菜(やさい)なら(はたけ)(たね)をまいて(そだ)てるのかな?まくのは表面(ひょうめん)にあるつぶつぶかな?

  • キャラクター

    つぶつぶこそイチゴの()なんです。(あま)くて美味(おい)しくなるのは()たくという(はな)(ささ)える部分(ぶぶん)です。つぶつぶを()ると(なか)(こま)かい(たね)(はい)っています。ただし、品種(ひんしゅ)改良(かいりょう)目的(もくてき)としない(かぎ)(たね)をまいてイチゴを(そだ)てる農家(のうか)(かた)はいません。

  • キャラクター

    じゃあ、どうやって(なえ)用意(ようい)するの?

  • キャラクター

    イチゴが収穫(しゅうかく)時期(じき)になると株元(かぶもと)からランナーと()ばれる(くき)地面(じめん)をはって()びてきます。ランナーの(ふし)普通(ふつう)(くき)(くら)べると間隔(かんかく)(なが)く、(ふし)地面(じめん)()れると()()して子株(こかぶ)(つく)ります。子株(こかぶ)からランナーが()びて(まご)(かぶ)やその(さき)(つく)ることもできます。ある程度(ていど)(おお)きくなった(まご)(かぶ)などを()(はな)して(なえ)用意(ようい)します。基本的(きほんてき)(まご)(かぶ)たちは親株(おやかぶ)性質(せいしつ)をそのまま()()ぎますから()いイチゴをどんどん()やせるわけです。以上(いじょう)です。

  • キャラクター

    なるほど。イチゴの品種(ひんしゅ)改良(かいりょう)(さか)んなのは、画期的(かっきてき)なイチゴが一株(ひとかぶ)できればランナーでどんどん()やせるからなんだね。

補足

  • キャラクター

    日本(にほん)ではイチゴの本来(ほんらい)(しゅん)(はる)から初夏(しょか)にかけてですが、イチゴが一番(いちばん)()れるのは12(がつ)です。この需要(じゅよう)(こた)えるために農家(のうか)(かた)品種(ひんしゅ)改良(かいりょう)以外(いがい)でも、大型(おおがた)冷蔵(れいぞう)()使(つか)って、イチゴに(ふゆ)勘違(かんちが)いさせて(そだ)てたりしています。美味(おい)しいイチゴをいつでも()べられることはうれしいことですが、季節感(きせつかん)(くる)わされるイチゴにとっては迷惑(めいわく)(はなし)かもしれませんね。