それいけ!食農探検隊
レタスのはやりすたり
レタスのはやりすたり
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これより、
食 農 探検 隊 会議 を開催 する。今回 の議題 は? -
今回 の議題 は「レタスはいつごろから食 べられていたのですか」です。初 めに、レタスの歴史 についていっとくんからの報告 です。 -
報告 します。レタスはキク 科 アキノノゲシ属 に属 し、西 アジアからヨーロッパ地中海 沿岸 にかけての地域 が原産地 といわれています。エジプトには紀元 前 4500年 ごろに描 かれたとされるレタスの壁画 が残 っています。日本 でもチシャと呼 んで奈良時代 には食 べられていたことが記録 に残 っているし、江戸時代 には一般的 な野菜 になって盛 んに食 べられていました。 -
レタスの
歴史 は世界 では6000年 以上 、日本 でも1200年 以上 になるのか。でも、江戸時代 の食卓 に丸 いレタスをむしって皿 に並 べたサラダは想像 できないよ? -
このころのレタスは
丸 くならず、茎 から大 きくなった葉 を一枚 ずつかき取 って収穫 する「カキチシャ」でした。煮物 やお浸 しにして食 べられていました。丸 い「玉 レタス」は明治時代 に日本 に入 りましたが、レタスと言 えば昭和 のはじめまでは「カキチシャ」でした。昭和 の中 ごろになって食生活 の欧米 化 が進 むにつれて「玉 レタス」が主流 になり、「カキチシャ」は忘 れられた存在 になりました。 -
それまで
食 べられてきたのに…。消 えてしまうのはさびしいわね。 -
「カキチシャ」は
肉厚 で熱 いものを包 むことに最適 なので、焼肉 を包 んで食 べるレタスとして人気 を回復 しています。最近 は「サンチュ」と呼 ばれることが多 いです。以上 です。 -
長 い歴史 の中 で野菜 に対 する人々 の好 みも使 い方 も変化 することは当然 か。それでも、良 い野菜 は使 われ方 を変 えてでも食 べられていくんだろうね。次 の報告 は? -
続 いて、レタスの栄養 、効能 についてあぐりちゃんからの報告 です。 -
報告 します。レタスには様々 な形 と色 をしたものがあって、主 なものだけでも葉 の先 が赤 っぽい「サニーレタス」、形 がハクサイ似 の「ロメインレタス」、柔 らかく光沢 がある「サラダナ」、こりこりした食感 の「山 クラゲ」があります。含 まれる栄養 もそれぞれ異 なり、「玉 レタス」「ロメインレタス」「山 クラゲ」は淡色 野菜 ですが、「カキチシャ」「サニーレタス」「サラダナ」は緑黄色 野菜 に分類 されます。 -
それだけ
色々 あっても、レタスとしての共通点 はあるんでしょう? -
はい、いずれのレタスもビタミンやミネラル、
食物 繊維 などをバランス良 く含 まれています。特 にビタミンEは多 く、血 のめぐりを良 くする働 きがあるとされています。 -
どのような
調理 方法 がおすすめかな? -
ビタミンEは
加熱 調理 すると吸収 が良 くなります。水 に溶 けだしてしまう栄養 も汁 を飲 み干 せば逃 すことはありません。煮物 や汁物 の具 にすることは理 にかなっているわけでおすすめですね。以上 です。 -
レタスには
安眠 を導 く働 きもあるとされているからね。色々 な調理 方法 に挑戦 して大 いに食 べようじゃないか。
補足
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レタスの
語源 はラテン 語 で乳 の意味 の「lac」から、チシャは「乳 草 」がなまってできたものとされています。レタスを切 ると白 い液体 が出 てきます。遠 く東西 に離 れていても、これを乳 に見立 てて命名 するところはレタスの持 つ個性 がなすものでしょうか。