- 生産品目:
- トマト・水稲
中南米のアンデス高地が原産といわれるトマトはナス科の果菜類です。日本で食用にされたのは明治時代で、本格的な栽培が始まったのは昭和になってからです。世界中で親しまれている野菜ですが、主に生で食べるのは日本くらいで、世界的には加熱調理して食べることが多いです。日本では熊本県や北海道、茨城県が産地ですが、堺市でも栽培農家は多く、直売所ではスーパーでは手に入りにくい完熟トマトを買うことができます。
直売所で評判のトマトを作り続けたい
トマトハウス30aと水田60aで母、妻と3人で農業を営んでいます。近所にハーベストの丘農産物直売所「またきて菜」とコスモス館という2か所の直売所があり、収穫したトマトは全量直売所で販売しています。両親の代から評判の「西村農園のトマト」を求めてたくさんの人が買いに来てくれています。直売所で人気のトマトを作るために、味にこだわった作り方をしており、スーパーなどに並ぶ市場出荷と違い、赤くなるまで木にならしてから収穫する「完熟トマト」を売りにしています。秋に苗を定植し、ボイラーでハウスを温めながら冬の間に出荷が始まり、夏まで収穫する作型でやっています。重油価格高騰のあおりを受け、ボイラーを使うとコストが高くなりますが、半年以上の長い間、直売所でトマトを買ってもらうことができます。自分が食べておいしいと思うものを作り、直売所で買ってくれた人もおいしいと言ってもらえることを励みにしています。
【消費者の皆さんへメッセージ】
トマトの旬は夏ですが、自分が一番おいしいと感じるのは春先のトマトです。冬の間にじっくり時間をかけて大きくなったトマトは、甘さだけでなくうま味も感じられておいしいです。赤いトマトは柔らかいと思われますが、完熟トマトは柔らかくなりすぎず、扱いやすいです。新鮮な完熟トマトをぜひ手に取っていただき、生のまま丸かじりして味わっていただきたいです。
【今後挑戦したいこと】
毎年、去年よりもおいしいトマトを作りたいと思っていますが、その年の天候などで100点のトマトはなかなかできません。試行錯誤しながら満足のいく味のトマトを安定して作り続け、直売所にいつも買いに来てくれる方たちに食べ続けていただきたいです。