- 生産品目:
- クリ、ミカン、ナス、水稲
栗ご飯や甘露煮など、秋の味覚に欠かせないクリは、縄文時代の遺跡から出土しているほど、歴史の古い果物です。京都の丹波地方で平安時代から栽培が盛んになり、国内に広がりました。タネを食用とするもので、ナッツの一種です。主な産地は、茨城県、熊本県、愛媛県となっていますが、堺市でも栽培されています。
自分が食べておいしいものを届けたい
幼少期から農業の手伝いをしており、会社員を経て50歳の時に就農しました。現在は畑、水稲を含め6反程を管理しています。クリ、ミカン、レモンやナス、セロリのほかに、なにわの伝統野菜である毛馬胡瓜(けまきゅうり)等を季節に応じて栽培しています。妻と分業しており、私は剪定や葉かきなどの管理作業や収穫を行っています。検品や袋詰めなどの出荷の準備は妻に任せています。栽培した農産物は農産物直売所「またきて菜」や堺共同漬物等に出荷しています。ミカンを栽培していた山で、クリの栽培を始めました。クリの木は自家受粉が難しく、違う品種を混植することで結実します。早生の「丹沢」や「ぽろすけ」、中生の「筑波」、「銀寄」や「美玖里」、晩生の「三原山栗」などの品種を少しずつ植え、現在では約50本のクリの木を栽培しています。スーパーなどでは、消費者の方は大きなクリを手に取る方が多いので、少しでも大きなクリを長い期間提供できるように栽培しています。収穫期に入ると、1日にコンテナ3~4杯を収穫します。山の所々にコンテナと火ばさみを設置し、効率的に収穫作業ができるように工夫しています。
【消費者の皆さんへメッセージ】
消費者のみなさんに安心して食べていただきたいという思いから、農薬は使用していません。ハーベストの丘農産物直売所「またきて菜」に出荷しているクリは「農薬不使用」のシールを貼り、黄色のネットに入れて販売しています。ぜひ手に取って、食べてみてください。
【今後挑戦したいこと】
昔からある伝統野菜は、病気になりやすく育てにくいので、栽培する農家も少ないですが、次の世代に残していきたいという思いから、なにわの伝統野菜である毛馬胡瓜(けまきゅうり)や田辺大根、なども栽培しています。これからも自分が食べておいしいと思う農作物を作っていきたいです。