家庭菜園

トウモロコシ

トウモロコシ

果菜類・イネ科 トウモロコシ

品種

トウモロコシは馬歯種、硬粒種、軟粒種、爆裂種、糯種、甘味種に分けられ、それぞれ利用法が違います。一般に栽培するのは、甘味種=スイートコーンで、主にアメリカで栽培改良され、日本へ種子が輸入されています。子実の色が黄色のキャンベラ、白色のシルバーハニーバンタム、白と黄色の混じったバイカラーなど、甘みの強いものが出回っています。

特性

イネ科の1年生草本。原産地は中南米で、アメリカでは有史以前から食用にされていました。日本へは約400年前に渡来、当時は硬粒種で甘みが少なかったといわれています。スイートコーンが登場したのは今世紀。日本では昭和30年ごろから急速に普及しました。
高温で(生育適温25~30℃)日当たりの良い場所を好みます。
根は株元の節からも出て深く伸び、肥料をよく吸収します。そのため、以前に栽培した作物の残りの肥料を吸収させたり、土の改良や地力の維持に効果があるので、輪作に組み込むと良いといわれています。

作型

露地栽培(育苗)

露地栽培(じかまき)

苗作り

じかまき

元肥として化成肥料を1㎡当たり100~120g施す。
4月下旬から5月中旬に、1カ所3~4粒ずつ種をまき、2~3㎝厚さに土をかける。

間引き

草丈15cmころ、丈夫な株を1株残して間引く。

追肥・土寄せ

本葉5~6枚のころ、化成肥料を1㎡当たり60~70g施す。その後中耕し、土寄せをして株が倒れるのを防ぐ。

雌穂の選抜

雌穂の絹糸が出はじめたころに、一番上にある雌穂1本だけを残して、ほかの穂は早めに取り除く。早めにかき取った雌穂は、ベビーコーンとして利用できる。

水やり

本葉3枚ころまでは乾き過ぎ、湿り過ぎに注意する。また、雌穂が出る1ヶ月前から収穫期にかけて、乾き過ぎにならないように定期的に水やりをする

収穫

雌穂の絹糸が出てから20日前後、絹糸が茶色になったころが収穫期。スイートコーンは室温では収穫後5~6時間で糖分が減少するので、できるだけ早く賞味する

栽培ミニ知識


キセニア現象にご注意
トウモロコシには多くの種類や品種があり、種類や品種の違う花粉によって受精すると、子実が本来持っている性質を失ってしまいます。
たとえば、スイートコーンに普通のトウモロコシの花粉がかかると、スイートコーンの甘みがなくなってしまうのです。
これは、もち米にうるち米の花粉がかかるとうるち米になってしまうのと同じ現象です。これをキセニア現象といいます。
ですから、スイートコーンと普通のトウモロコシを隣り合わせで一緒に栽培することは避けましょう。スイートコーンに甘みがなくなって、せっかくの苦労が台無しになってしまいます。

栽培ミニ知識