家庭菜園
ナス
果菜類・ナス科 ナス
品種
千両2号、庄屋大長、黒福、飛元長などの品質の良い一代雑種がありますが、そのほかにも九州地方の長ナス、京都の加茂ナス、大阪の水ナス、東北地方の丸ナス、小ナスなどの昔からあった在来種も見直されてきています。
また、米ナスのように海外で生まれた品種でも、肉質が良いので、市場に出回っているものもあります。
特性
原産地はインドで、日本へは7~8世紀に中国を経由、または東南アジアから直接導入されたといわれています。日本各地で定着し、多くの地方種を生み出しました。丸形から長形、色も白、緑、紫赤、紫黒と変化に富んでいます。
近年では中長型の一代雑種が主流になっていますが、地方種も一部で栽培されています。
生育の適温は25~28℃で、日当たりの良い、有機質に富んだ場所を好みます。
世界的に、アジアを中心に栽培されていて、日本の栽培面積は第3位、単位面積当たりの収穫量は第1位です。
作型
更新剪定
秋ナス
早熟栽培
苗選び
種まきから本葉7枚にするのに80日くらいかかるので、購入するのが得策。接ぎ木苗が手に入ればベスト。
畑の準備
植え付け
苗は、購入後日当たりの良いところに2~3日置いてから植え付ける。前日十分に水を与えて、根鉢が崩れるのを防ぐ。植え穴は大きめに掘るが、浅めに植え付ける。
摘心・支柱立て
主枝と、一番花すぐ上とすぐ下のわき芽を伸ばして3本仕立てにする。わき芽かきをしたころに支柱を立て、誘引する。葉が茂りすぎたときは古い葉から摘み取って、全体的に日当たりを良くする。
追肥
1番果の収穫時から始め、1回に化成肥料20~30g/㎡を施す。2~3週間おきに畝の肩に追肥する。畝が乾燥すると生育や果実の生長が悪くなるので、たっぷりと水やりし、敷きわらを敷く。
収穫
早めに収穫して株の負担を軽くする。
更新せん定
真夏に枝と根の一部を切り返すと、新しい枝が出て、秋ナスが収穫できる。根を切った後は、500倍の液肥を与えて、敷きわらをする。
栽培ミニ知識
花でわかる栄養診断
一般的に植物は栄養状態が悪くなると、葉の色が薄くなったり葉が小型になったりするので、肥科が不足しているのかどうか判断できますが、ナスは花で栄養状態を知ることができます。
栄養状態の良い株の花は、大型で花弁の色つやが良く、よく観察すると雌しべが葯筒(やくとう)の外へ突き出ています。栄養状態が悪いと小型で花弁の色つやが悪く、雌しべが葯筒の中に包まれています。
また、栄養状態が悪いと、枝の先の方で花が咲くようになります。
このような状態になる前に、肥料を与えることが大切です。