家庭菜園
キウイフルーツ
落葉蔓性果樹・マタタビ科 キウイフルーツ
品種
中国原産の雄雌異株の果樹です。日本に自生するサルナシやマタタビなどと同じ仲間です。
主な品種は輸入ものも含めて、ほとんどが『ヘイワード』で、ほかに近年人気の果肉が黄色く甘い『ゴールド・キウイ』、香川県で作出された『香緑』などがあります。『ゴールド・キウイ』は、以前は輸入のみでしたが、現在はニュージーランドの会社との契約で、一部の県で栽培がはじめられました。しかし、一般的には苗木の入手はできません。
雄木には『マツア』『トムリ』の2品種があります。開花期は『トムリ』の方が遅く『ヘイワード』に適します。ただし、人工授粉を前提にするなら、開花期の早い『マツア』の方が花粉の準備ができるので良いでしょう。
特性
無農薬で作ることができる家庭向きの果樹です。ただ、狭い庭ではツルの手入れをおこたると、あちらこちらに絡んで茂り、大変です。
作型
普通栽培
栽培のポイント
雄木の植え付けは、雌木から5~6m離れるくらいなら、授粉に支障ありません。
整枝・せん定
夏の日よけをかねた棚仕立てか、垣根仕立てにします。苗木から育てる場合、枝が巻きつかないように、棚の上に届くまではまっすぐに誘引してやります。なお、雄木は花粉を与えるだけなので、樹形やせん定にこだわる必要はありません。花が終わったら、込み合う枝や弱った枝を間引く程度です。
人工授粉
ごく少数なら、花を持って行う花授粉でも良いのですが、花粉を集めてする方が効率的です。授粉は花が咲いて2~3日以内の、花弁が白いうちにしないと、結実が悪くなります。キウイは雌しべの柱頭が広がっていて、粘液も多いので、大きめの筆を数本用意しましょう。
摘果
結実が多い場合は、摘果が必要です。葉の大きさにもよりますが、1果に葉4、5枚は必要です。摘果する果実は実が小さく、丸みのあるものを目安とします。また、キウイは開花後の生育が早く、3週間以内に形がはっきりしますから、遅れないように摘果しましょう。
収穫と貯蔵
収穫時期がわかりにくく、収穫後、追熟させてから食べる果実です。収穫後、早めに食べるのなら、マイナス1℃以下の寒さが来る直前に収穫すれば、10日ぐらいで追熟します。逆に、しばらく保存しておくなら11月上旬ごろ収穫し、できるだけ涼しい所に置き、ゆっくりと追熟させます。冷蔵庫なら、さらに長く保存できます。なお、追熟の気温が高いとおいしくありません。15℃以下のところで、段ボール箱にビニールを敷いてならべ、保存します。
摘蕾
摘果
花粉の集め方
開花前日のやや開きかけの蕾を取り、葯(花粉の袋)を集め、広げて1日室内に置くと花粉が出る。
果実の貯蔵
結果母枝のせん定
衰弱した枝や弱すぎる枝を間引く。結果母枝3.3㎡当たり4~6本残す。
夏の新枝の手入れ
美しく整技するためには長く伸びる枝は摘心する
(2)また、摘心した節から再び伸びてきたら、小さいうちからかき取る
(3)果実が着いていない枝も、遅く出てくる太いものは小さいうちに取る