家庭菜園
ブルーベリー
落葉果樹・ツツジ科 ブルーベリー
種類と品種
一般に栽培されているハイブッシュ系、ラビットアイ系のほか、原野に自生したものを管理しての利用が中心のローブッシュ系があります。さらに相互の交配で樹高が普通よりもやや低いものや、暖地でも栽培ができる南部ハイブッシュ系などが作り出され、品種も多くあります。
お勧め品種は、ハイブッシュ系では早生の『ブルージェイ』、中手の『スパルタン』、晩生の『ダロー』。ラビットアイ系では、早生の『ウッダード』、中手の『デライト』、晩生の『ティフブルー』などです。
特性
ツツジ科の落葉性の低木で、高さ1.5mの小果樹。ジャムやジュースなどの加工品はもちろん、生食でもおいしく、また春にはスズランに似た白いつり鐘状の花が房状に咲き、秋の紅葉も美しいことから、小果樹の王様といえます。
作型
普通栽培
栽培のポイント
栽培適地
ハイブッシュ系は耐寒性が強く、北海道中部から本州各県、九州の準高冷地など、比較的冷涼な地域で栽培されています。ラビットアイ系は、耐寒性が弱いため、関東北部から西南暖地で栽培されています。これは、営利栽培の場合なので、家庭園芸ではこれを参考にして、栽培地域はもっと広がります。
土壌
酸性土壌を好みます。最適な土壌酸度は、ハイブッシュ系ではpH4.3~4.8、ラビットアイ系は pH4.3~5.3で、特にハイブッシュ系は普通の土壌では育ちません。鉢植えなら、ピートモスと鹿沼土を半々程度に混ぜて用います。露地植えでは、ピートモスを深さ30~40㎝くらいにすき込みます。根が浅いので、土壌の乾燥には弱く、特にハイブッシュ系では注意が必要です。
整枝・せん定
株立ちになる種類に共通していえることですが、株が込み合ってきたら、古い弱った枝を間引き、若い枝を残すようにします。
施肥
石灰質肥料は避けます。土壌のpH値が高くなると、鉄分などの欠乏症(葉に黄色のしま模様が出る)が出やすくなるからです。この場合、硫安(硫酸アンモニウム)を施すと症状が軽くなります。ただ、硫安は一気に溶けやすく、根を傷めますから、一度に多く与えすぎないよう注意が必要です。
結実の確保
1品種でも結実します。ただ、十分に結実させるには、異品種との混植、または接ぎ木が必要です。また、昆虫の飛来が少ないところでは、結実させるのに人工授粉が効果的です。
増やし方
挿し木が一般的で、休眠枝挿しと緑枝挿しがあります。 休眠枝挿しの方が簡単で、せん定枝を長さ8~10㎝くらいに切り、鹿沼土1:ピートモス1の用土に挿します。鉢土が凍らなければ、挿し木はいつでもできます。
整枝・せん定
冬のせん定
株が込み合ってきたら、衰弱枝を基部から間引き、シュート(株元から出た強い側枝)を切り戻す。