それいけ!食農探検隊

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  • #059

作物さくもつやしかた

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作物さくもつやしかた

  • キャラクター

    これより、(しょく)(のう)探検(たんけん)(たい)会議(かいぎ)開催(かいさい)する。今回(こんかい)議題(ぎだい)は?

  • キャラクター

    今回(こんかい)議題(ぎだい)は「農作物(のうさくぶつ)(なえ)はどのようにして用意(ようい)するものなのですか」です。農作物(のうさくぶつ)植物(しょくぶつ)なので、(はじ)めに植物(しょくぶつ)()(かた)についてあぐりちゃんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。植物(しょくぶつ)にも多種(たしゅ)多様(たよう)なものがあります。その(なか)(たね)()えるものが80%くらいです。(たね)()える植物(しょくぶつ)(かなら)(はな)()かせます。(はな)()かせない(のこ)り20%くらいは仲間(なかま)()やすために(こな)のような胞子(ほうし)()ばすワラビ、ゼンマイやキノコ(るい)に、(みずか)らの細胞(さいぼう)分裂(ぶんれつ)させる植物(しょくぶつ)プランクトンもいます。

  • キャラクター

    細胞(さいぼう)分裂(ぶんれつ)では管理(かんり)のしようがないし、胞子(ほうし)(ちい)さすぎるから、農業(のうぎょう)使(つか)えるのは(たね)だけかな?

  • キャラクター

    胞子(ほうし)(あつ)めれば可能(かのう)です。事実(じじつ)、シイタケをはじめとするキノコ(るい)胞子(ほうし)(あつ)めた種菌(たねきん)用意(ようい)して、原木(げんぼく)菌床(きんしょう)()()けて栽培(さいばい)します。この(たね)(きん)用意(ようい)できる(まえ)のシイタケは、(おの)(きず)つけた原木(げんぼく)(はやし)(なら)べて、胞子(ほうし)がやってくるのを()(うん)まかせの方法(ほうほう)()られていました。

  • キャラクター

    (うん)まかせとはすごいわね。(たね)胞子(ほうし)種菌(たねきん)以外(いがい)には(なえ)用意(ようい)する方法(ほうほう)()いのかな?

  • キャラクター

    果樹(かじゅ)(おお)()()()()花卉(かき)(おお)球根(きゅうこん)株分(かぶわ)け、イモ(るい)(おお)いイモや()()()にできるむかご、イチゴでは地面(じめん)()うように()びる(くき)であるランナー、竹林(ちくりん)管理(かんり)して地下茎(ちかけい)から()びるのを()つタケノコもあります。以上(いじょう)です。

  • キャラクター

    タケノコは竹林(ちくりん)全体(ぜんたい)世話(せわ)しても、()えてくるところはどこか()からないなんて大変(たいへん)だね。その(うえ)、イノシシからも(まも)らないといけないし。(つぎ)報告(ほうこく)は?

  • キャラクター

    (つづ)いて、色々(いろいろ)(なえ)準備(じゅんび)方法(ほうほう)にどんな特徴(とくちょう)があるのかについていっとくんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。植物(しょくぶつ)としての本来(ほんらい)()(かた)(たね)です。しかし、(たね)から(そだ)てると、1(ねん)以内(いない)収穫(しゅうかく)までできる穀物(こくもつ)野菜(やさい)問題(もんだい)ありませんが、何年(なんねん)もかけて(そだ)ててからでないと収穫(しゅうかく)できない果樹(かじゅ)では時間(じかん)がかかり()ぎます。しかも、親株(おやかぶ)(おな)作物(さくもつ)ができるとはかぎりません。

  • キャラクター

    なぜ、(たね)から(そだ)てると親株(おやかぶ)(おな)じとはかぎらないのかな?

  • キャラクター

    (たね)はおしべから()花粉(かふん)とめしべにある卵細胞(らんさいぼう)から半分(はんぶん)ずつ遺伝子(いでんし)()()いでいます。人間(にんげん)でも親子(おやこ)()ていても(ちが)うように、(たね)親株(おやかぶ)とは(すこ)(ちが)っているのです。ただし、(こめ)のように自分(じぶん)花粉(かふん)(たね)ができる作物(さくもつ)安定(あんてい)した性質(せいしつ)何代(なんだい)(たも)ちます。

  • キャラクター

    それなら、おいしい作物(さくもつ)をどんどん()()()やせば()いのかな?

  • キャラクター

    ()()親株(おやかぶ)()(てん)だけでなく弱点(じゃくてん)()()いでいます。特定(とくてい)病気(びょうき)(よわ)弱点(じゃくてん)は、()()だけでなくイモや球根(きゅうこん)などの(たね)以外(いがい)での栽培(さいばい)では(だい)打撃(だげき)()けることがあります。より病気(びょうき)(つよ)いもの、よりおいしいものを目指(めざ)品種(ひんしゅ)改良(かいりょう)のため、(たね)(つく)(つづ)ける必要(ひつよう)があるのです。以上(いじょう)です。

補足

  • キャラクター

    本編(ほんぺん)(ちゅう)に「自分(じぶん)花粉(かふん)(たね)ができる作物(さくもつ)」とあります。(ぎゃく)に「自分(じぶん)花粉(かふん)では(たね)ができない作物(さくもつ)」もあります。リンゴ、モモなどのバラ()果樹(かじゅ)や、ハクサイ、カブなどのアブラナ()野菜(やさい)(おお)くあります。これらの作物(さくもつ)()(しゅ)植物(しょくぶつ)花粉(かふん)(たね)(つく)ることも(おお)いのです。実際(じっさい)にハクサイの(はな)から()った(たね)をまいたけれど、できたのは()ても()つかない()()だった…こともあるのです。果樹(かじゅ)ならば食用(しょくよう)にするのは(おお)くは(たね)ではなく果肉(かにく)部分(ぶぶん)で、親株(おやかぶ)何年(なんねん)(みの)ってくれるので影響(えいきょう)(すく)なくなりますが、野菜(やさい)毎年(まいとし)(たね)をまきますから、大変(たいへん)です。そこで、(たね)目的(もくてき)とする農家(のうか)さんや育苗(いくびょう)会社(がいしゃ)(はたけ)をフェンスで(かこ)ったり、(はな)小島(こじま)(つく)って()(しゅ)植物(しょくぶつ)花粉(かふん)()()けないよう注意(ちゅうい)をはらっています。