それいけ!食農探検隊
お茶の話
お茶の話
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これより、
食 農 探検 隊 会議 を開催 する。今回 の議題 は? -
今回 の議題 は「お茶 には色々 ありますが、どんな栄養 、効 能 があるのですか」です。初 めに、お茶 の種類 についてあぐりちゃんからの報告 です。 -
報告 します。飲 み物 としてのお茶 は、狭 い意味 では植物 のチャノキの葉 を加工 したものです。緑茶 、紅茶 、ウーロン 茶 などがあります。広 い意味 ではチャノキではないハーブやマテ、クワの葉 などを煮 だしたものを含 めることもあります。玄米茶 はチャノキの葉 に同 じくらいの玄米 を混 ぜたもので、麦茶 は大麦 の種 を炒 ったものでチャノキの葉 は入 っていません。 -
緑茶 、紅茶 、ウーロン 茶 とお茶 の狭 い意味 でもそれぞれに個性 があるね。チャノキの葉 は同 じなのになぜ、こんなに違 いがあるんだい? -
加工 する手順 の中 に、「揉 む」と「蒸 す」があります。ただし、「蒸 す」は「炒 る」に変 わることもあります。生 のチャノキの葉 には発酵 させる酵素 があり、「揉 む」と働 き出 し、「蒸 す」とその働 きが無 くなります。緑茶 は最初 に蒸 してから揉 みます。紅茶 は揉 んで完全 に発酵 させてから最後 に蒸 します。ウーロン 茶 は揉 んで半分 くらい発酵 が進 んだところで蒸 します。 -
すると、
緑茶 は全 く発酵 させない。紅茶 は完全 に発酵 させる。ウーロン 茶 はその中間 と考 えて良 いのかしら? -
そのとおりです。チャノキの
葉 にはビタミンCやカテキン、さらに様々 な香 り成分 が含 まれています。緑茶 では多 いビタミンCは発酵 が進 むにつれて減 っていき、紅茶 になるとほとんど無 くなります。しかし、発酵 によって新 たな味 や香 り、効能 も生 み出 されるので、紅茶 が劣 っているとはいえません。以上 です。 -
たしかに、
寒 い日 に飲 むお茶 はどれも美味 しいね。コーヒーとかにもいえるけれど、多種 多様 な味 わいが奥深 いんだろうね。次 の報告 は? -
続 いて、お茶 の歴史 についていっとくんからの報告 です。 -
報告 します。チャノキはツバキ科 ツバキ属 に属 し、原産地 は現在 のインド、ベトナム、中国 と色々 な意見 があってはっきりしません。日本 には中国 から奈良時代 か平安時代 には伝 わっていたようで、お茶 を飲 む習慣 も遣唐使 が仏教 といっしょに持 ち込 んだとされています。日本 でも中国 でも主 に緑茶 が飲 まれていました。 -
最初 は主 に緑茶 を飲 んでいたのね。でも、ヨーロッパでは紅茶 が親 しまれているわ。なぜかしら? -
ヨーロッパにお
茶 がもたらされたのは17世紀 ごろとされています。ヨーロッパでも緑茶 が飲 まれていましたが、ウーロン 茶 など発酵 したものが人気 となり、次第 に発酵 の度合 いを強 めた紅茶 が主流 になりました。現在 の世界 でのお茶 の消費 量 は、紅茶 が圧倒的 なのです。 -
お
茶 を飲 むだけのはずなのに、使 う道具 も様々 で洗練 されているね。 -
そうですね。
道具 には木製 や金属 製 のものもありますが、茶碗 やカップになると陶磁器 の印象 が強 いでしょう。日本 では400年 以上 昔 の茶碗 も伝 わっていますが、ヨーロッパでもマイセンなどのブランド品 があります。お茶 には道具 も引 き立 たせる魅力 があるのです。以上 です。
補足
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お
茶 には主 に「香 りを楽 しむもの」と「味 を楽 しむもの」があるとされています。紅茶 やウーロン 茶 、緑茶 でも番茶 などは前者 で熱 い湯 を使 うと良 いとされ、緑茶 の玉露 や煎茶 などは後者 でぬるめの湯 を使 うと良 いとされています。近年 ではさらに温度 が下 がって「水出 し」「氷 水出 し」「氷 出 し」と称 するものがあります。お茶 の温度 だけでも奥 が深 いものですね。