柿
柿が赤くなると医者が青くなる!
東アジア原産で、日本にも多くの在来種があり、奈良時代から栽培されている、なじみのある果実です。果実は栄養価が高く、アジアやヨーロッパでも「kaki」と呼ばれ食べられています。一般に実が渋い「渋柿」と、実が甘い「甘柿」に大別され、甘柿は温暖な気候でないと甘く育たないため、産地は温暖な地方が多く、和歌山県、奈良県、福岡県が産地となっています。
渋みの元はタンニン!
柿の渋みの元であるタンニンが、熟すと渋みを感じなくなるものが甘柿で、そのまま食べることができますが、渋みが残る渋柿は、干したりアルコールや炭酸ガスで渋抜きをしてから食べます。また、渋柿のタンニンを発酵・熟成させた柿渋は紙などに塗ると防水性を持たせ、防腐用の塗料としても用いられます。木材としてもパーシモンと呼ばれ、ゴルフクラブなどに利用されていました。
柿が赤くなると医者が青くなる!
「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれるほど栄養価が高く、疲労回復や風邪予防の効果があるビタミンCや、β-カロテン、ミネラル、食物繊維が豊富です。ただ、干し柿にするとビタミンCは失われます。タンニンにはアルコールの吸収を妨げる働きがあるので、二日酔いに効果的です。葉にも栄養分が豊富で、お茶として飲用したり、葉の殺菌作用を活かし、押し寿司を柿の葉で巻いた柿の葉寿司などに利用されています。