家庭菜園
コマツナ
葉菜類・アブラナ科 コマツナ
品種
近年は関西地方でも栽培されるようになりましたが、昔から関東地方で栽培されていたツケナです。
代表的な品種としては、早生丸葉コマツナ、晩生コマツナ、おそめ、黒みずきコマツナ、せんすい、美女木などのほか、在来のビワ葉の品種もあります。
コマツナにチンゲンサイ、キャベツ、タアサイなどを交雑した雑種もあります。
特性
分類上ではツケナ類のなかのカブナの仲間に含まれます。同じ仲間に信夫菜、クチタキナ、丹羽菜、ミズカケナ、早生ナタネ、 女池菜などがあります。
原産地は中国で、葉の形で区別すると、有袴型、中間型、無袴型があります。
冷涼な気候を好み、18~20℃でよく育ちます。低温には強く、マイナス3~2℃以上でも越冬できます。反対に高温では生育が悪くなりますが、最近では耐暑性の在来種もできています。
花芽分化には、日長はほとんど関係しませんが、低温で促進されます。土壌の酸度に対しては、さほど問題ありません。
作型
周年栽培
葉型と温度変化
畑の準備
荒起こしはスコップなどで深く耕しておく。元肥は全層に施し、畝は砂地では低く、粘質地では高くしておく。まき溝は鍬幅で浅くつける。
種まき
種をまく前日に溝へ十分に水をやる。種はまき溝いっぱいにばらまきし、板切れなどで軽く押さえて種を落ち着かせて5㎜程度覆土する。
寒冷紗や不織布で発芽まで覆って、雨でたたかれるのを防ぐ。
間引き・追肥
1回めは子葉が開ききったころ、2回めは本葉が3枚のころ、3回めは本葉5枚ころに間引く。丁寧に間引きして、根張りの良いそろった株に育てる。間引き後、それぞれに追肥する。
防寒・日よけ
冬季の寒さで葉が傷むのを防ぐと同時に、生育を良くする。畝の北側に竹の枝などを立てておくか、不織布をべた掛けする。
収獲
草丈 15~20㎝になったら順次、収穫する。
栽培ミニ知識
コマツナは土地の名前から
コマツナは、東京の小松川地方で栽培されていたことから、その名前がつきました。江戸っ 子は昔から、お正月には必ずコマツナ入りのお雑煮を食べたといわれています。
コマツナはカロチン、ビタミンC、カルシウム、鉄、水に溶けやすい繊維を豊富に含んでいます。コマツナ100gには、大人が1日に必要とするビタミンAの約半分が含まれています。また、あくが少ないという調理上の利点もあります。比較的作りやすいというのも大きな魅力です。
収穫は朝、コマツナの体温が上がらないうちにして、なるべく新鮮なときに使いきりましょう。